カーナビの点滅は幽霊です!

私がまだ幼稚園生かそれ以下くらいの子供だった頃の話です。
私は暇さえあればどこか連れて行ってと家族に言うくらい、ドライブが好きでした。

20歳そこそこの叔母の彼氏(便宜上叔父と呼びます)がよく家に遊びに来ていたので、その人の車にもよく乗せてもらっていたのを覚えています。

私は叔父と仲がよく、本当の兄のように慕っていました。
叔父の車に乗せて貰うのは、父親や祖父の車に乗るのとはまた違ったドキドキ感があったものです。

その日は、埼玉からちょっと遠くに遠出しました。
帰りに少し水族館を見て回ったし近くに海もあったので、福島の辺りでしょうか。
車内で色々なことを話したのが面白かったし、途中で道の駅等に寄って二人で特産品を食べたのもいい思い出です。

この日は朝に出発したのですが、たくさん遊びすぎてしまって帰りは夜になっていました。
普段乗せて貰う時はカーナビは使っていなかったのですが、この時は流石に遠出して慣れない道だったのか初めてカーナビを利用しているところを見ました。

これが子供の私には実に奇妙な機械だったのです。
家族は誰もそうしたものを使っていなかったし、新鮮さというのもあった筈です。

面白い機械があるんだなと思いつつ叔父と話していたところで、突然カーナビが鳴ってナビを始めました(当時の私はそうしたシステムも理解してませんでした)。

ドライブを続けていると、動く光点が段々見覚えのある道に近づいてきているのがわかります。
その時に叔父が「この光点は実は幽霊で、目をつけられたら家にまで付いてくるんだ」と言ったので、私は半信半疑、心の中では猛烈に怖くなりました。

何しろ夜、冷静に「あと○○メートル」なんて言って着々と自宅に近づいているんですから。
まだ家に着くなとか、このまま到着したらどうなるんだろうとか一人で思っていましたね。
そうしてなんとか家に付いたのですが、身構えていたのに怖いことは何も起こりませんでした。

「取り憑かれたまま家についたけど大丈夫?」と聞きましたが、そこでこの話が全くの冗談であることを明かされて心底ホッとしました。
ドライブをする時になると思い出す、自分にもこんな幼い時期があったなあという笑い話です。